無性に仕事に行きたくない。
新人だし休んでいる場合じゃないけど、つらい。
看護師は心身に負担のかかる仕事を、決していいとは言えない職場環境の中で担っています。
新人看護師であれば、なおさら強い負担と緊張を感じながらがんばって出勤していますよね。
私も新人時代は「出勤するだけですごい」と励まされてました。
看護師は常に少ない人数でマルチタスクを抱えているので、休んだとしても復帰後のことが気になって休めない気分になってしまうこともあるでしょう。
だとしても休みたいときは無理せず休んでいいのです。
休みたいという欲求を無視すると、無理が重なってうつ状態や休職にいたってしまうリスクがあがるから。
私も同じように悩んで無理してきた結果、療養のために休職や無職になったことがあります。
新人看護師は1日でも早く仕事を覚えて、自立したいと願う時期なので、無理という自覚もなく無理をしてしまいます。
その気持ちが自分の首をしめてしまうのはもったいないことです。
そうは言っても、休むには理由が必要です。
時には「体調不良じゃないけど、とにかく休みたい、行くのがつらい」と心が悲鳴をあげるパターンもあるでしょう。
心の悲鳴こそ無視してはいけません。
そこで行くのがつらいという純粋な理由を伝えてもいいですが、よほど思いやりがあって人手が充実している職場でないと受け入れてもらえないです。
「みんなつらいわよ」と言われてしまう。
けど、あなたの辛さを理解できるのはあなただけなので、休むことを諦めないでくださいね。
心を休めるときにはウソも方便としてやむを得ないことがあります。
そんなときは確実に欠勤できる理由を用意してから電話しましょう。
本記事で分かること
・看護師が確実に休める当日欠勤の理由
・確実に怪しまれる欠勤理由
・当日欠勤をするときの連絡フロー
・欠勤から復帰後の対応
確実に休める欠勤理由4つ
①急な体調不良
体調不良を理由にするときのコツは、受診レベルで済む内容にすること。
看護師は病気への理解も知識もあるため、間違っても入院レベルの病名や体調不良(おう吐等)は使わないように気をつけましょう。
診断書を求められても、その事実がない場合は自分が困りますからね。
②住宅や通勤上のトラブル
これはひとり暮らし、賃貸アパート/マンション、職場から遠方在住といった条件に限って使える内容ですが、体調不良という仮病を使いたくない場合におすすめです。
というのも師長や主任が自宅までわざわざ見に来る時間がありませんし、せいぜい翌日には解消するレベルのトラブルなら予期せぬこととして見逃してもらえます。
万が一あるとすれば親しい同僚が心配して駆けつけたりするかも知れないですが、信頼できる同僚なら正直に明かしたり、秘密にしておきたければ「業者対応があるから来なくて大丈夫」と上手くかわしていきましょう。
③家族の体調不良
自分の体調不良を使うときと同様に、受診レベルや軽度のケガに留まる内容にするのが大切です。
ここで病名や入院などと言ってしまうと、長期にわたって勤務調整が必要な印象を与えたり、あなたが復帰後も「ご家族は大丈夫?」と聞かれたことに答えるやりとりが続いていきます。
相手は医療知識を持っているわけなので適当な病状は言えませんし、かといって頑なにはぐらかしていると怪しまれます。
自分の負担を減らせるような内容を考えましょう。
④体調不良と組み合わせて「心の不調」を伝える
当日の欠勤理由として、心の不調だけでは突き返されてしまう可能性がありますが、体調にも影響が出ていることを組み合わせると「働かせられない」という印象を与えることができます。
師長や主任も人ですから、人の気持ちが分からないわけではありません。
心の不調と体の不調に関連があることくらい、看護師として患者さんを見ていれば理解しています。
心の不調という事実と体の不調というウソを組み合わせることで、より現実味が増すことはあります。
確実に怪しまれる欠勤理由3つ
①入院・ケガをした
医療職でなくても入院やケガとなると長期の休職が視野に入り、職場を巻き込んで大げさな状況に発展してしまいます。さらには「うちで治療受けられるように転院したら?」となりかねません。
使えないウソもあります。
②家族の不幸があった
確実に怪しまれる欠勤理由2つめは「家族、親族の不幸があった」です。
なぜなら、将来本当の不幸がおきたときに辻褄が合わなくなるから。
また人の不幸を使って休むというのは、かえって気が休まらないでしょう。
③葬儀や法事がある
あからさまに嘘をつくと、復帰しづらくなってしまうでしょう。
どれだけあなたが精神的に参っていても、復帰後のあなたのために職場との関係性は保ってくださいね。
欠勤理由の伝え方
①始業1時間前から30分前までに伝える
1人の穴を埋めるために調整する時間が必要になるので、始業1時間前には電話連絡しましょう。
職場の調整内容
・受け持ち患者の振り分け
・業務の振り分け
・代打出勤の要否/連絡 等
これらは管理職の仕事なので致し方ないですが、電話の向こうで対応してくれていることについては感謝の気持ちを忘れずに!
②具体的に(いつから、どこで、今の状態、復帰時期、受診の予定)
■連絡相手は当日の責任者
■連絡方法
①病院の代表電話へ架電して職場の内線へ繋いでもらう
②当日責任者の連絡先へ直接架電する
■伝え方
おはようございます。
看護師の○○と申します。
師長(主任or責任者の◇◇さん)
いらっしゃいますか?
いない時は伝言をお願いしましょう。
折り返しに備えて日中の連絡先も伝えます。
折り返しの電話があれば、欠勤理由を伝えてください。
今朝から目眩がおさまらず、出勤できそうにありません。
今は自宅で様子を見ていますが、このあとタクシーとかで受診しにいく予定です。
突然で申し訳ありませんが、大事を取ってお休みさせていただきたくお電話しました。
明日には復帰できるようにしていきます。
③口調もそれっぽくする
自分の心を守るために仮病を使って休みたいときには、ノンバーバルサインも駆使しましょう。
なぜかって看護師は仕事柄、ノンバーバルサイン(言葉以外のサイン)の分析力に長けています。
あなたの口調、声音、呼吸など知りえるかぎりの情報を受け取って、あなたの状態を把握しようとします。
あなたも新人看護師として、普段から患者さんの顔色、声音、呼吸など様々なサインから状態把握に務めているのでは?
これまで見てきた患者さんの様子を自分の振る舞いに落とし込んで活用すると、功を奏します。
復帰後の対応
①師長や先輩に感謝の気持ちを伝える
②休んだ理由は一貫する
復帰後の対応2つめ、休んだ理由を聞かれたときに一貫した内容を伝えましょう。
間違っても、異なる理由を他の同僚に伝えてしまわないように注意してください。
あらかじめ、伝え方を練習しておくと柔軟に対応できます。
③その職場で働き続けるかどうするか
復帰後の対応3つめは、今後もその職場で働き続けるかどうするかを決めていきましょう。
なぜなら当日欠勤したくなるほど追い詰められた心境になっていることは、強いストレスを受けているサインだから。
このサインを無視しては、近いうちに同じ状況になります。
今後の方向性
・ここで働き続ける
・異動願いを出す
・職場を変える
・看護師以外の仕事に変える
ちなみに石の上にも三年という言葉について、耳がタコになるほど聞いたかもしれませんが、古い考え方なので気にしないでください。
今や転職が当たり前の時代になり、ひとつの職場で長くよりも、様々な職場の文化やルールを知って柔軟性を身につけるほうが、その後のキャリアプランも将来に向かって広がりやすくなります。
私も看護師6年間で6回以上の転職を経て様々な現場を知り、今では看護師以外の仕事にジョブチェンジして活き活きと働いています。
看護師として働きつづけるのもアリ、看護師以外の仕事もアリ。
あなたのキャリアプランを作るのはあなた自身です。
せっかくの当日欠勤を明日のために役立ててください。